私のところにご依頼に来る方の中にも、インターネットでショップを開きたいという方は多くいらっしゃいます。
そのやりとりの中で、ネットショップを作成する前に最低限知っておきたいこと、準備しておきたいことを述べていきたいと思います。
インターネットショップを始める前に知っておきたいこと
インターネットショップを作ってものを販売することに関してメリットはたくさんあります。
- ネットで店舗を構える方が実店舗を借りたり、建てたりするよりお金がかからない
- 実店舗より少ない人数での運用が可能
- 自宅でもできる
などなど…
上記であげた他にもいろんなメリットがあります。
また、実店舗とネットの違いをあげると
- ユーザー・お客様と直接顔をあわせること・言葉をかわすことがほとんどない
- 商品の受け渡しは実店舗はその場で受け取ることができるがネットは配送することが多い
- 金銭の受け渡しに関しても実店舗はその場での受け取りだか、ネットの場合は振り込みなどになる
などという違いもあります。
ですが、携帯や見た目は違えど、実店舗とネットショップはやっていることは同じです。
- お客さんがその店舗から商品を購入するということ
- 直接対面、ネットでの顔の見えないやりとりの違いはあれども、人間と人間とのやりとり
この面でおいては、同じだと思います。
よく、クライアントさんの話を聞いていると、
実店舗ではダメだったけど、ネットショッピングは簡単に参入できるから実店舗より簡単でしょ。
と思ってらっしゃる方もいるのかな〜
と思う時があります。
そんなことはありません。
形は違えど、アプローチの仕方や方法は違えど、
「人間が人間に対して行なっている」
ということは変わりません。
それを真一番に念頭に置いて欲しいなと思います。
ネットショップを立ち上げる時に必要なもの
ネットショップを立ち上げる時には、下記のものが必要となります。
- (当たり前ですが)ネットで販売する商品
- 販売する場所(自社サイトや楽天やヤフーなどのモール)
- それを運営する人
当たり前なんですが、これらが必要になってきます。
ネットで販売する商品に関して
ネットで販売する商品に関しては、販売したい商品があるからこそ、ネットショップを作成したいということだと思いますが、気をつけないといけないことがありますので、自分が販売する商品に関して、ネット上でどのように販売が許可されているか知ることはとても大切です。
例えば、
中古品の売買に関しては、古物商の資格が必要になります。
ブランド品であれば、偽物の販売はもちろんできません。
また、自分が売りたい商品に関して、どういう形で販売していくのが一番売りやすいのか、購入してもらえるのかを知ることが必要になってきます。
例えば、ネットでの販売方法は様々です。
- オークションで販売する
- 楽天やヤフーショップ、アマゾンなどに代表される大手のショッピングモールに出店する
- 自社サイトを構築して販売していく
といった販売方法があります。
どの形が一番自分の売りたいものを売ることができるのか、がうまくできるとネットショップ成功への足がかりになると思います。
ネットでの販売方法を見極める
先にも述べたように、ネットでの販売方法にはいくつかあります。
- オークションで販売する
- 楽天やヤフーショップ、アマゾンなどに代表される大手のショッピングモールに出店する
- 自社サイトを構築して販売していく
といった感じです。
オークションで販売する場合は、
ヤフーオークションや、最近出てきたものではメルカリなど、
様々なオークションサイトがあります。
こちらは自分の商品が、どのオークションサイトに出品すればそれを欲しいと思っているユーザーにたどり着けるか、で決めると良いと思います。
オークションサイトによって、
- 利用する年齢層
- 人気のあるジャンル
- そのサイトの利用者数
- そのサイトの出品者・利用者のマナー
はそれぞれ違ってきます。
この辺を踏まえた上でどのオークションサイトに出店するか見極めるのが良いかと思います。
モールで販売する場合は、
こちらも、モールに寄って性質や特色が異なります。
よく知られている大手のショッピングモールだと、
楽天、ヤフー、アマゾンなどが挙げられます。
これらは、そのサイトによって
- 利用者数・会員数
- 利用者の男女比や年齢層の違い
- 購入方法の違い(カード決済が多い、銀振りが多いなど)
- 食いつく内容が違う(高額商品が売れやすい、セール商品が売れやすいなど)
- モールによって出店時利用できる昨日の違い
などといった違いがありますので、自分の商品がどこのモールだと有利に販売できるのかを見極めることが必要になってきます。
自社サイトで販売していく場合、
わざわざ自社サイトで展開するのは如何してかを考える必要があります。
例えば、
- 大手モールやオークションではできないオリジナルブランドを強く押し出していきたい。
- 販売方法が特殊なため独自のシステムでナイト販売できない
- 大手モールなどにシステム利用料などの中間マージンを取られたくない
そのほかにも色々と理由があると思いますが、
その上でどういった方法でどのような形でショップサイトを構築していくことが必要なのかを考える必要があります。
ネットショップで立ち上げ前に必要な作業
ネットショップを立ち上げる前に、どんな作業が必要になるのかを把握されていない方が多いかな〜という印象も多々あります。
例えば、
- 商品の代金を入金してもらう口座を用意する
- 決済方法を決める
- 販売する商品の販売ページを作っていく作業
- 受発注を管理するための準備
- 発送をするための梱包資材などの準備やどの運送会社を使うかなどを決める
ざっくりとですが、このような準備が必要になってきます。
細かく解説してくと下記のようになります。
商品の代金を入金してもらう口座を用意する
これは、当たり前のことでわざわざ言わなくていいよ!
ってなことかもしれませんが、念のため。
もちろん商品の代金は実店舗のように人から人へと直に受け渡しができませんので、代金をいただく場合は、振り込みやカード決済、代引きなど様々な方法を利用することとなります。
そのためにはその代金を入金する口座が必要になってきます。
モールに出店している場合、特に楽天では、
現在楽天銀行での受け取りしか許可していません。
そのように、モールによっては口座を指定している場合がありますので、この辺も気をつけてください。
決済方法を決める
ひとえに決済方法といっても、ネットショップでは様々な決済方法があります。
- 銀行振込
- カード決済
- 代金引換
- コンビニ決済
といった感じでしょうか。
さらにいうと、発送前に商品代金をもらう
「前払い」
が原則としてありますが、最近は
「商品到着後、後払い」
を押しているショップなどもあります。
決済方法にはそれぞれメリットやデメリットもあります。
銀行振り込み
手数料がかかるというデメリットを考えれば、
銀行振込や代引きなどは、それぞれ購入者に手数料がかかります。
これらは、販売側が手数料を負担すると謳っているショップもありますが、
ユーザーに手数料がかかるという負担を強いる点で銀行振込や代金引換を嫌がる購入者もいます。
ですが、一番手軽に代金を支払えるので、一番多く選択される決済方法ではないかと思います。
現在はネットバンキングなども増え、銀行に行かなくても振り込みができるため、より手軽になっています。
ですが、購入者の入金のし忘れや金額の打ち間違えによる過不足の発生などが起こることも少ないですがありえます。
また、手数料を減らそうと、同銀行同士での振り込みを希望したい購入者の思いもありますので、入金口座を最低でも大手銀行+ゆうちょ銀行など一通り用意しておきたいものです。
また、最近では、商品到着後、後払いで商品代金を銀行振り込みで支払う方法をとっているところも見受けられます。
こちらは、通常の銀行振り込みと違い、入金確認を待たずに発送ができるので、商品の到着が早いのですが、購入者が振り込みし忘れたり、故意に代金の振り込みをしない場合も考えられますので、リスクも多少は上がってきます。
カード決済
クレジット決済に関しては、即入金でき、商品をすぐに送ってもらえるというメリットがあるので、クレジット決済を好む方も多い半面、
クレジットカード自体を持ちたくない人、持たない人、持てない人、というのもいますので、
クレジットカード決済のみというのは考えにくいでしょう。
高額商品の場合は、分割払ができる設定にしておけば、購入しやすくなるので、いい面もあります。
また、購入者に手数料などはかかりませんが、販売者側は、カード決済ができるシステムの使用料がかかります。
代金引換
代金引換の場合は、運送会社との契約が必要になってくるため、なかなか利用に踏み切れないというところもありますが、
代金引換を選ぶ購入者の心理としては、
「発送をカード決済並みに早くできる」
というものがあります。
ただ、販売者側のデメリットとしては、商品の受取拒否にあった場合、代金の回収ができないばかりか、配送料金・自社への返送料金も負担しないといけなくなります。
コンビニ決済
こちらに関しては、発送前に前払いとしてしてもらうコンビニ決済と、
発送後に商品を入金してもらうコンビニ決済と考えられます。
よくある方法としては、
店舗に置かれている端末から支払いのためのバーコードを購入者に出させ、コンビニのレジで代金の支払いをしてもらうという方法と
コンビニのレジでそのまま支払えルバーコードが印刷されている葉書などを送りそれを持って清算してもらう方法などがあります。
このように、決済方法とひとえにいっても様々ですので、自分のショップでどのような決済方法をとるのかを考える必要があり、それによって準備することも変わってきます。
商品を販売するページを作る
ネットショップなのですが、これも当たり前のことなんですが、
もちろん商品を販売するためのページは必要です。
基本的に
- トップページ
- 特定商取引に基づく表記をしたページ
- プライバシーポリシー
- 会社概要
- お問い合わせ
- 商品詳細ページ
- 決済ページなど
これらが必要になってきます。
商品詳細ページに関しては、販売したい商品数必要になってきます。
モールなどに出店する場合は、そのモールで使用できるシステムを利用して、必要事項を必要な場所に入力していけばショップができますが、
自社で作成する場合は、サーバを用意し、カートシステムをどこかのものを使用する場合ならそれを用意したり、自社で開発したり、と、様々な用意が必要になります。
受発注を管理するための準備
受発注を管理するための準備はまずネットショップのものの売買の仕組みを知るところから入った方がわかりやすいかと思います。
ネットショップの商品受注後から商品発送までの基本的な流れ
- 購入者からの注文
- 販売者から注文を受けた旨のお知らせメール
- 販売者からの注文確定と決済方法を記載したメール(決済が完了している場合は必要なし)
- 購入者の入金作業(銀行振込などの場合)
- 販売者からの入金確認メール
- 販売者からの商品発送
- 販売者からの商品発送完了メール
- 購入者の受け取り
となります。
中にはもうちょっと細かくしたり、もうちょっと削ったりもあるかと思いますが、
だいたいこのような流れで受注管理しています。
上記の中では、基本メールのやり取りとなりますが、
注文の管理だけでなくこれらのメールのやり取りなども受注管理には必要になってきます。
ネットショップを回転する前に、
モールなどだと、これらのメールのテンプレートを作成できたりするので、この辺の編集が必要になってきたりするでしょう。
また、テンプレートを利用しない場合は、都度メールが必要になってきます。
中には、手間を省くため、メールを省略する場合もあります。
ヤフオクなどは、取引ナビである程度完結できるよう独自のシステムを組み込んでこれらの作業が極力少ないてまでできるようになっているところもあります。
こういったことを踏まえて開店前にどれくらいの受発注の準備が必要かを把握し実行する必要があります。
発送をするために
発送するためには、商品がそのままでは発送できません。
多少なりとも梱包が必要になりますし、発送伝票を作成し貼り付ける作業も出てくるでしょう。
お店として運営していくのであれば、ある程度梱包資材もオリジナルのものが欲しいと考える場合もあるでしょう。
そういった場合は、オリジナルデザインの梱包資材の手配も必要となってきます。
割れやすいものの場合は、配送中に割れない梱包の工夫が必要となってくると思います。
どの運送会社を利用するかも
大手運送会社では、佐川運輸やヤマト運輸、郵便局などありますが、
他にも多々運送会社はあります。
毎月の発送がどのくらいか、法人契約するしないかで、配送料も変わってきますし、発送のしやすさなども変わってきます。
もちろん自社便、という選択肢もあります。
これらを考えるのは、いざ発送をする段階ではもちろん決まっていなかったら問題ですが、
ショップページにもお客様にどのような配送方法で発送するのか、だから費用がいくらかかるのか、などを記載しておかないといけないので、事前に準備しておく必要がある事柄だと言えます。
ネットショップを開店する前にはたくさん考える必要がある
このように、簡単にネットショップをといっても考えないといけないことは多くあります。
もちろん、利用するモールやよくある「商品を販売できる」といったサイトで、上記の手間を極力少なくしたところも多々あるんですが、
これらのことを知った上で、ネットショップを作るのか、知らないで作るのかで、大変さが全然違うと思います。
というのも、
クライアントさんに、ショップを立ち上げるのに必要なので、
ということで上記の話をするんですが、
それらを考えてもいなかった、という他は少なくありません。
そして大抵、ネットショップ立ち上げるのにこんなに手間がカルトは思っていなかった…
とおっしゃいます。
イメージ的に実店舗より気軽にポンと作れてすぐものが売れるっていう感覚のようです。
確かに実店舗のように店舗を建設したり、商品をディスプレイしたりというイメージはないかもしれませんが、実店舗で店舗を作っていくのが、ネットショップではネットショップのサイトをデザインしてウェブ上に構築していく作業に当たりますし、商品をディスプレイする代わりに、商品詳細ページを作ってそのウェブサイトに表示させていくという作業があります。
お客さんが実際に足を運んでくれて商品を買っていってくれる代わりに、そのサイトの訪問してそのサイトに表示されている商品をクリックして購入し、その購入された商品を梱包して購入者の元へ発送するという作業があります。
そうです。
一番初めにも述べたように、やり方や方法は違えど、
「人間と人間」なのは変わらないのです。
ということで、これら記載したことが、これからネットショップをと思っている方のお役に立てれば幸いです。